【研究発表】「カルピス」作成時の映像解析による親子関係良好性(絆)の検討を日本発達心理学会 第37回大会で発表しました(共同研究:アサヒ飲料・マクロミル) Topics
「カルピス」作成時の映像解析による親子関係良好性(絆)の検討
株式会社オルチェ人間情報技研(代表取締役 上田純也)は、アサヒ飲料株式会社および株式会社マクロミルと共同で進める研究成果を、日本発達心理学会 第37回大会にて発表しました。
本発表では、親子が「カルピス」を作って飲む協働行為に着目し、その様子を映像解析によって多角的に分析し、親子関係の良好性(絆)との関連を心理学的に検討した結果について報告しました。
発表情報
発表演目:
「カルピス」作成時の映像解析による親子関係良好性(絆)の検討
著者:
吉村 千秋(アサヒ飲料株式会社)
水野 征一(アサヒ飲料株式会社)
上田 純也(株式会社オルチェ人間情報技研)
西川原 禎(株式会社マクロミル)
研究概要
本研究では、49組の親子を対象に、複数台のカメラおよびマイクを用いて「カルピス」を作って飲む様子を記録しました。
オルチェは、撮影設計段階から参画し、
- 表情・視線・身体距離・発話といったコミュニケーション行動を高精度に取得できる映像取得環境の設計
- 映像データからの特徴量抽出アルゴリズムの設計・実装
- 行動指標と心理尺度を接続するための定量解析フレームワーク構築
を担当しました。
抽出した特徴量は、表情変化、視線の交差、身体の接近、発話内容や声のトーンなど多岐にわたり、これらを親子関係に関する心理尺度(感謝・信頼・愛情・安心感・思いやり・理解・喜び・愛憎の8要素)と照合しました。
予備試験では、
1. 事前に用意されたカルピスを子が飲む条件
2. 子が自分のために作って飲む条件
3. 子が親のために作って親が飲む条件
の3条件を比較した結果、3. の条件で笑顔の出現率や持続時間、肯定的発話の頻度、表情同期や相互注視の頻度が最も高い傾向が確認されました。
本試験では、映像から抽出した表情および音声の特徴量と絆スコアとの関連を分析し、笑顔強度、表情の同調性、音声活気の変動などが有意な相関を示しました。
研究意義
本研究は、日常的な協働体験の中に含まれる非言語的コミュニケーションを映像解析によって定量化し、心理尺度と接続することで、親子の情動的つながりを客観的に評価する試みです。
視線が合う、微笑みが返される、声のトーンが呼応するといった瞬間は、安心感や信頼関係の形成と深く結びついていることが示唆されました。
「カルピス」を一緒に作って飲むという行為は、単なる飲料体験を超え、親子の相互理解と情動的つながりを促進する心理的装置として機能している可能性が示されました。
学会開催概要
学会名: 日本発達心理学会 第37回大会
会期: 2026年3月3日(火)~3月5日(木)
会場: 福岡国際会議場
オルチェがご提供できること
- 分野
- 具体例
- 体験価値の定量評価
- 協働体験・コミュニケーションの可視化
- 教育・発達研究
- 社会情動的発達・関係性評価
- マーケティングリサーチ
- 体験型プロモーションの効果検証
- カスタム実験設計
/映像解析 - 多カメラ撮影設計・特徴量抽出・心理指標統合
――映像に映る行動データを構造化し、人間関係の“質”を定量的に評価する――
そのような研究・開発にご関心のある企業・研究機関の皆さま、ぜひお気軽にご相談ください。